キャリアを傷つける回避すべき転職とその予防策、転職に失敗したと感じたときの対処法
- キャリアを傷つける悪い転職・ミスマッチ転職の事例を教えて?
- 事前防止策があれば知りたい。
- 転職に失敗したと感じたときに対処法はあるの?
こんな悩みを解決できる記事を用意しました!
先日、下の記事で凡人サラリーマンでも年収2,000万円に到達するためのキャリア戦略について書きました。
平均年収が低いバックオフィスのサラリーマンでも年収2,000万円に到達できるキャリア戦略
主たる戦略の内容は、「①年収水準の高い業界に移っていくこと」、「②主たる職種を軸に、職域を拡げていくこと」ですが、市場価値を高めて年収を上げていくためには、どこかのタイミングで転職を行っていくことになります。
転職は年収やポジションがUPするとか新しい業務にチャレンジできるとか良い面もありますが、社長や上司、同僚など一緒に働く人が代わったり、企業の事業フェーズや求められるスキル・経験が大きく変わるためリスクもあります。
間違った転職をしてしまうと、せっかくキャリアの上昇気流に乗っていたとしても停滞させるだけでなく、キャリアを傷つけることにもなかねません。
ぼく自身も直近5年で転職を3回し、幸いにもタイミング良く動けたことで年収が350→1,000万円まで上がってきましたが、中長期でキャリアダウンする転職は行わないように注意してきたので、避けるべき転職とその予防策をお伝えしていきたいと思います。
Contents
キャリアに傷をつける転職とその予防策
キャリアアップを図るうえで、キャリアを傷つける可能性がある避けるべき転職とその予防策をご紹介します。
見せかけのキャリアアップ
1つ目は、「見せかけのキャリアアップ」のケースです。
「同業界×同業種」「異業界×同業種」といった同業種の転職で要注意ですが、年収は上がったけど、業務内容やスキル等に新しい学びがないみたいな感じです。
例えば、業界中堅から業界大手に転職して年収100万円アップしたみたいなケースです。前職では幅広く業務を担当し、転職で給与水準の高い大手に転職したけど、大手で縦割り業務・分業体制となり、業務領域が狭くなったとか、裁量が前職よりも減少したとか、仕事内容も前職の知識で対応できるもので新しい学びが多くないとかです。
これは、年収の高い別の業界に転職して年収100万円アップしたといったケースにも当てはまります。
これに対し、新しい挑戦はないけど年収UPできるという理由だけの転職は、レベルアップをしていないので、評価が伸び悩むことになり、社内外問わず中長期的に見ればキャリアが行き詰まります。なので、短期的には転職で成功したようにみえますが、このような転職は中長期的にキャリアダウンに繋がります。
motoさんの「軸ずらし転職」の基本は「異業界×同業種」ですが、営業目標を達成するなどスキル・経験を積み上げたり、マネジメントをやったりと新しい挑戦をしていて、見せかけのキャリアアップではないです(さすがですよね)。
そして、一度見せかけのキャリアアップをしてしまうと、後に新しいチャレンジをしたいと気づいても、すでに実力値以上に年収をもらっていたり相対的に年収が高いことが多いため、年収を落とした転職をせざるを得なくなるか、年収を落とした転職ができずに残り続けるだけの現状維持しかできなくなる状態に陥ります。
そのため、年収以外にも、業務やスキルなど新しい学びがあるか、マネジメントできるかといった将来のポジティブ要素を求めるようにすべきです。
最初から高いポジションで入る
2つ目は、「最初から高いポジションで入社する」ケースです。
現職である程度キャリアを積んでいる人が要注意ですが、例えば、現職で部長職に就いていた人が、転職先で入社時から部長待遇で転職するなどです。
日系企業の場合、これまでは終身雇用・年功序列が前提で社内での昇進・登用が行われてきた背景から、外から来た全く知らない人が突然上司になったりすることをよく思わない人が多いです。 これは文化的なものが大きいので、個人の力で変えることはほぼ不可能です。
(いまは終身雇用が崩壊しつつあり、政府方針も職能給やリスキルに力を入れていたりと前提が変わりつつありますが、突然上司が変わることへの適応はそう簡単ではないかなと思います。)
そうすると、部下と信頼関係が上手く構築できずに成果を出せないまま短期退職に繋がったりと、キャリアにとってマイナスになります。
このような問題は、大企業でも起こりますが、特にスタートアップへの転職の方が顕著です。 スタートアップなど組織が出来上がっていないところが多く、組織運営が拙いので、いきなり要職につくとハレーションを起こすことが多いです。
そのため、高いポジションで転職する場合は、いきなり役職付きで入るのではなく、役職につく前提で、例えば社長直下や経営企画部で入社して、会社にやメンバーと馴染んだ後に役職に就けるように交渉していくといいかなと思います。(人材マネジメントに優れている会社だとこのような配慮があったりします。また、当然ですが、年収は役職相当です。)
勢いのある会社に大量採用のフェーズで入る
3つ目は、「勢いのある会社に大量採用のフェーズで入る」ケースです。
急成長中のスタートアップや第2成長期の会社に転職して、個人のキャリアが伸び悩み、失敗するケースもよくあります。
誤解がないようにお伝えすると、急成長中の会社に入ること自体は望ましいのですが、入社するべきタイミングがポイントでして、それは急成長・急拡大が始まる前です。
急成長しているフェーズの会社は、ビジネスモデルにもよりますが、そのほとんどにおいて社員の採用が急増します。そして、もともとの組織が小さかった会社で社員が急増すると、組織運営についての経験・ノウハウがないため、組織に歪みが生じ、それが人材のダブつきや役割の不明瞭化につながっていきます。
このような中で入社しても、自分の業務範囲や役割、責任範囲があいまいなまま仕事をするので成果が出しにくい状態が続き、評価もされにくくなります。
このように大量採用のフェーズの会社だと、自分自身の成果が出せるかどうかは自分では変えられない要素によって左右されブレが大きいため、キャリア形成の観点からするとネガティブと言わざるを得ないと思います。
ですので、急成長により大量採用のフェーズの会社に転職する場合は、転職エージェントや採用面談等を通して組織の状況をしっかり確認し、入社後の職責や役割をできる限り明確にしておくことをオススメします。
転職に失敗したと感じたときに対処法

上記では、キャリアアップを図るうえで、回避すべき転職とその予防策を書いてきましたが、それでも見極めきれずに入社しちゃったよとか、入社して数ヶ月で転職に失敗したと感じることもあるかなと思います。ここでは、転職に失敗したときの対処法を書きたいと思います。
キャリアアップを狙っていきたいけど転職に失敗した場合の対処法ですが、もはや1つだけで、速やかに転職活動をしましょう。
自分のキャリア形成にプラスにならない、価値ある経験が積めない会社で過ごす時間は無駄だからです。ロスカットするしかありません。
転職後すぐに転職活動することで応募先の企業からネガティブな印象を持たれたり、職務経歴書が汚れることを心配する気持ちもわかります。ただ、何度も繰り返し短期退職している人でなければ基本は問題ないことの方が多いです。
仮に応募先がネガティブな反応で不採用になっても、あなたにとっては特段不利益はないはずです。失うものはせいぜい面接に使う時間です。
転職はある意味でタイミングの要素もあるので、今よりも良い環境があれば転職すれば良いですし、いま以上に良い転職先が見つからなければ現職に留まれば良いだけなので、何もせずにこれ以上のキャリアアップ望めない会社に居続けるよりは、転職活動をするほうが圧倒的にメリットが大きいです。市況的に半年後や1年後といった時機を見て再チャレンジすることも可能です。
まとめ
ここまで、キャリアアップを図るうえで回避すべき転職とその予防策、転職に失敗したと感じたときの対処法をお伝えしてきました。
大前提ですが、キャリアアップをしていくためにも、主体的にキャリアを考えるのは必須です。何もせずに一発逆転で年収を上げれるわけはないですよね。ジャイアントキリングを起こすなら、起こすなりのキャリア戦略と事前準備、実行、微修正が必要になってきます。
そして、そこまで考えている人、やっている人は実は多くないです。なので、やればやった分返ってくるので、勝つイメージを持ってやり続けていきましょう。
本記事も最後までお読みいただきありがとうございました。