平均年収が低いバックオフィスのサラリーマンでも年収2,000万円に到達できるキャリア戦略
・バックオフィスで年収を上げていくにはどうしたらいいの?
・管理部門でも年収2,000万円に到達できる?
・コーポレート部門のキャリア戦略・考え方を知りたい
こんな悩みを解決できる記事を用意しました!
ぼく自身、年収が低いと言われているいわゆるバックオフィス業務に就いていますが、本記事で紹介する考え方でキャリアを形成しはじめた結果、5年間で年収350万円から2,000万円以上(本業1,000万円+副業1,200万円)にUPすることができました。
年収は提供価値の対価なので、労働市場において市場価値(人材価値)を高めていくにはどうしたらいいか、年収を上げていくためには何に注意すべきかについて、年収2,000万円以上稼ぐ先人たちを見て気づいた、共通する行動や思考法をお伝えしていきたいと思います。
本記事のキャリア戦略は再現性があるので、気になる方はぜひ続きを読んでみてくださいね。
- 副業での稼ぎ方を知りたい方は、『サラリーマンが年収UPするためのキャリアプラン』も併せて読んでいただければと思います。
Contents
年収を上げていくキャリアは再現できる
年収2,000万円と聞いてほとんどの方が、例えば、東大卒で、外資系金融機関(外銀)や、外資系の戦略コンサル(外コン)に進むようなケースをイメージするのがほとんどかなと思います。世の中の1%未満の方だけが通ることが許された天才ルートを辿るエリートの方々のキャリアです。
ただ、この天才ルートは99%の凡人にとっては再現性がないです。なので、諦めるしかないんですよね。
やっぱり不可能じゃん、って思いこんでしまいがちですが、ちなみに、簡単に自己紹介すると、ぼくは、高校も大学もサッカー特待生で入学しいわゆる勉強とは縁がなく、高校の偏差値は35、大学も講義にはほとんど出席せず、大学4年次に友人たちに助けられながら単位をなんとか取得してギリギリで卒業したようなダメダメっぷりを発揮してました。
しかも、大学卒業後もすぐに就職せず、運よく受かった大学院に進むものの、自堕落な生活を送った挙句、果ては南米をフラフラ渡り歩き、サッカーをしたり、金髪美女と仲良くなったりと、30歳まで無職でして、いわゆるエリートとは真逆に位置づけられるような人間です。
そんな感じのクズっぷりを発揮していたので、中途扱いで(新社会人でしたが)東証1部のSierに法務担当の契約社員として運よく就職できたのですが、収入は同期のなかでもボトムラインの年収350万円でしたので、天才ルートを通ってきたのではないのは明らかですよね。
とはいえ、凡人でも年収2,000万円を諦める必要は全くなくて、以下に紹介する2つのことから、凡人でも達成可能な、凡人のためのキャリアルート(凡人道)を選ぶことで、年収2,000万円の到達は十分に可能で再現できるんじゃないかなと気づきました。
1つ目は、1社目でぼくは幸いにも東証一部(現・東証プライム)企業のCFOの直下で働くことができ、仕事や考え方に直接かつ多数触れることができたことが理由でした。東証プライム企業のCFOとして年収2,000万円以上もらっている役員(年齢は2回りほど上の方です)も、20~30代のころの年収は平均的で、40前半で銀行からスタートアップに転職し経営管理統括としてIPOを成功させたというキャリアを築いてきた方でした。
ぼくの元上司だったCFOから、「CFOキャリアを目指すなら、①経営企画とファイナンスに職域を拡大すること、②マネジメントできるようになること」というアドバイスをもらっていたということが大きく、それがずっと印象に残っていました。
2つ目が、転職活動時に出会ったある転職エージェントによって、キャリアのロードマップを引いてもらったことです。自分のような400万円弱という年収帯からでも数年計画で年収2,000万円以上に到達した人のキャリアを教えてもらい、一方で年収500万に留まっている人との違いを教えてもらえたことで、市場価値を上げていくためには一定のルートがあるということに触れることができたことも大きかったです。
この時は、①法務が重要な業界(不動産・医療・金融等)で、弁護士資格がなくても法務のスペシャリストとして歩んでいくルート、②法務に加え、経営企画・経理・財務といったバックオフィスでの職域を拡げ、スタートアップでIPOに向けけん引するというルートを教えてもらいました。元上司も職域を拡げ、スタートアップ企業をIPOさせた経験を持っていたことから、市場価値を上げる1つのモデルケースとして自分にもチャンスがあるんじゃないかなと気づけたことが大きかったかなと思います。

林修先生の名言の1つに、「努力は裏切らないっていいますけど、補足してあげる必要があるんです。”正しい場所で、正しい方向で、十分な量なされた努力は裏切らない”」ってありますが、この凡人道も、正しい戦略のもとで適切な努力を積み上げることで、年収2,000万円は十分に到達できるかなと思っています。年収を上げたいのに上がらない場所でいくら頑張っていてもその努力はムダに終わりますよね。
そこで、次からは、誰もが年収2,000万円に到達し得る市場価値の上げ方をお伝えしていきますね。
凡人道で市場価値を上げる方法!
「年収水準の高い業界で、希少性の高い職務・役職を経験する」

凡人道で市場価値を上げていくためには、この2つの戦略が必要です。
- 希少性の高い職務を経験すること・役職を上げていくこと
- 年収水準の高い業界にいること
それぞれ解説していきますね。
希少性の高い職務を経験すること・役職を上げていくこと
まず、1つめが希少性の高い職務を経験し・役職を上げていくことです。
希少性の高い職務とは、市場において需要はあるけど供給が追いついていない職務エリアにおいて、一定水準以上の専門性を持っている人材、と定義しようと思います。
凡人道では、市場の需給バランスを捉えて「希少性」を備えていることが何より大切ということです。レアキャラってことですね。
じゃあ希少性を高めるにはどうするの、ってことですが、これについては大きく3パターンがあります。
- A:一つの分野を極めてスペシャリストになる
- B:複数の分野を掛け算し職域を拡げていくゼネラリスト
- C:専門家を束ねるマネジメント
一つの分野を極めたスペシャリスト
Aについては、特定の専門領域を極めていくという戦略です。
1つのカテゴリーにおいて、高い専門性で臨む仕事であり、同じ仕事ができる人が少ないため、1/10,000といった希少性を出せる人材です。
天才ルートの典型です。バックオフィス領域を例にとると、弁護士や会計士がこれにあたりますが、凡人の場合、資格がないことが多く比較されると相対的に負けてしまうので、オススメできません。また、自分のキャリアが特定の専門性に偏っているので需要がなくなったときに市場価値が暴落するリスクもあるかなと思います。(凡人道からすれば無関係なルートなので、これ以上は深入りせず省略します。)
複数の分野を掛け算し職域を拡げていくゼネラリスト
Bは、複数の専門性を掛け合わせて職域を拡大し、希少性を出す戦略です。
需要がある領域において、プロとしてフィーを払ってもらえるスキルを複数身に着け、掛け合わせることで希少性を高めていく形です。 本記事のキャリア戦略のメインですし、ぼく自身が実践する凡人道です。1/100×1/10×1/10みたいな感じで、複数領域を掛け算して1/10,000といったレア度を創出するイメージです。
通常の企業だと複数領域にわたる専門的業務は分業しているかと思いますが、それを一定レベル以上で1人でこなすイメージですね。
ここで重要なのは、「テックがわかる法務」、「AIがわかる経営企画」、「事業がわかるバックオフィス」など、複数領域にシナジーがあることです。シナジーがあることで掛け算になってレア度があがります。
ちなみに、ぼくの経験ですが、1社目・2社目と企業法務メインのキャリアでしたが、3社目で経営企画・ファイナンス・IPO準備に職域を拡げるとともに、並行して副業でファイナンス(事業企画と事業計画作成)の経験と実績を積みました。「事業理解があるバックオフィス(法務×経営企画×ファイナンス)+IPO」といった感じでポジショニングできているのかなと思います。
ぼくの元上司だったCFOからも、「CFOキャリアを目指すなら、経営企画とファイナンスに職域を拡大すること、マネジメントできるようになること」というアドバイスをもらっていたということも大きく、それがずっと印象に残っていたことか本業と副業の両方で経験と実績を積んできたという感じです。
専門家を束ねるマネジメント
Cは、専門家のマネジメントでして、これは、専門家集団を束ねるリーダーや管理職を目指す戦略です。役職を上げていくルートですね。
マネジメントに関しては、その分野にいたプレイヤーがマネジメント側に回ることも少なくないですが、プレイヤーとしてはスキルがすごくても、ピープルマネジメントはさっぱりという人も結構数存在するので、専門分野に長けていてメンバーの管理ができる人材は希少性が高くなる傾向があり、ほとんどの会社で高く評価されます。
このパターンは、自分の専門分野×マネジメントという側面もあるので、Bの複数領域の掛け算の派生パターンともいえるかなと思います。
年収水準の高い業界にいること
凡人道で市場価値を上げていくために必要な戦略の2つ目は、給与水準の高い業界・会社にいる必要があるということです。たとえ希少性の高い人材であっても、所属企業に十分な給与を払えるだけの財務的な余裕がないと貰えないからです。
なので、給与水準が高い業界・会社にいる必要がありますし、そうでなければ転職は必須かなと思います。
業界でいうと、金融やIT、コンサル、不動産は、年収水準が高い会社が多く、これらの業界にいると高年収を目指しやすいです。
逆に、飲食や小売、介護業界のように構造的に儲からない業界だと、いくら希少性を上げる努力をしても高年収は目指せないかなと思います。
https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/income/ranking/
自分が所属する業界は、年収水準が高い業界じゃないよ…って焦った方、高年収は諦めなきゃ…と思った方、安心してください。最初から高い業界にいる必要はなくて、業界をまたいで必要される職種であれば、途中で別の業界に移ることも十分に可能です。
例えば、バックオフィスについては、業界をまたいで必要とされる職種の典型なので、年収水準の高い業界に転職することで年収を上げていきやすいですよ。その他にも、営業やマーケティング等、商品やサービスが違っても求められるスキルがほとんど変わらないような職種も業界をまたいで必要とされる仕事かなと思います。
まとめ
ここまで市場価値を上げるキャリア戦略をお伝えしてきましたが、戦略的に高い年収を狙っていくのであれば、報酬の高い業界で需要のある希少性の高い職種を狙っていくことで逆転は可能です。
とはいえ、仕事で「成果」を上げることを忘れないでくださいね。最も大切なのは日々の業務で実績を出すことです。自分のドメインとなる業務で一定の成果を出すことで、他の領域にチャレンジするチャンスがもらえ、それが職域の拡大につながります。
ぼくは、「法務」というベースがあり、そこに「経営企画」と「ファイナンス」、「IPO」という経験のチャンスをもらい、実績を積むことで、職域を拡げてこれました。天才ルートのように高度の専門性がなくても、年収2,000万円に到達できているので、皆さんにもチャンスはたくさんあると思います。
ぼくも人生のジャイアントキリングを起こしたいなと思います。
本記事を読まれている皆さんが年収を上げるキャリアを実現するための参考になれば幸いです。