コーポレートが年収を上げていくためのキャリア戦略!目標年収に向かって希少性を上げるだけ!
こんにちは、Keijinhoです。
本記事では、コーポレートが年収を上げていくために何に注意すべきか、どうやって労働市場において市場価値(人材価値)を高めていくかといったコーポレートのキャリア戦略について、深掘っていきたいと思います。
- 目標年収とそこに到達するキャリアイメージを持つこと
- 年収水準の高い業界または急成長が見込める業界にいること
- 希少性を上げていくこと(市場価値を高めていくこと)
ぼくはコーポレートなのでコーポレートを例に書いていますが、コーポレート以外も参考になるかとは思います。
Contents
目標年収とそこに到達するキャリアイメージを持つこと
まず、目標についてですが、法務部長や経理部長になりたい、CFOやCHROになりたいみたいに、役職を目標にするケースもあるかと思います。ただ、これだけだと不十分だと思います。
例えば、法務部長や経理部長のように肩書は同じでも、大企業と中小企業では待遇差が全然違ったりしますし、所属する業界によっても年収に大きな差があります。そうすると部長になったはいいけど、想像してたよりも全然収入が低かったとか条件が良くなかったみたいなことになりかねないですし、業界によって求められる知識や経験が異なるので、気づいた時には他業界に移れないみたいなことが起こりかねません。
なので、キャリアを作っていくうえでは、目標とするキャリアイメージをできる限り具体的に持つことが重要です。具体的にするとは、何年後にいくら稼いでいる、といったように、目標を期限を決めかつ金額ベースで立てるのがシンプルかつ明確なのでオススメです。
そうすることで、目標年収を稼ぐにはどの業界のどんなポジションにつく必要があるのか、何のスキル・経験が足りていないのか、今後どういう方向に進んでいくべきか、といった方針を持つことができるようになるからです。
目標年収はあるけど、目標とするキャリアイメージがぼんやりしていてよくわからない場合もあるかと思います。そんな時は、例えば、身近な方だと職場の先輩や上司、本を書かれていたり業界紙やネットコンテンツ等で取り上げられるような業界や職種で有名な方等、できる限りイメージを明確にしていった方がいいです。
あとは転職エージェントを活用して情報収集するのもオススメです。転職エージェントは転職だけじゃなく、キャリア相談だけでも時間を取ってくれます。ぼく自身、転職エージェントにキャリア相談をした結果、当時の役職と年収(企業法務・年収約400万円)から、10年スパンで、年収2,000万円に到達できるルートを、2パターン教えてもらいました。
- 法務が重要な業界(不動産・医療・金融等)で、弁護士資格がなくても法務のスペシャリストとして歩んでいくルートで、年収2,000万円
- 企業法務に加え、経営企画・経理・財務等コーポレートの職域を拡げ、スタートアップでIPOをけん引し、CFOに駆け上がっていくというルートで、年収2,000万円
転職エージェントはキャリアのプロなので、目標を立てるうえでの情報や、他者の事例紹介、目標に到達するためのスキルや経験等、再現性があるルートや手段を明確にしてくれたりします。コロナ以降は、オンラインでできますし無料なので、転職エージェントからの情報収集も活用すべきです。
キャリアに限らずなんでも同じだと思いますが、目標やゴールをできる限り具体的にイメージすることがまずは最初だと思います。
年収水準の高い業界または急成長が見込める業界にいること
次は、業界についてです。年収を上げていきたいなら、年収水準の高い業界・会社にいる、または将来的に急成長急拡大が高い確率で見込まれる業界にいる必要があります。
金融やIT、コンサル、不動産は、年収水準が高い会社が多く、これらの業界にいると高年収を目指しやすいです。また、ヘルスケア業界のように、高齢化や長寿命化とそれに伴う医療費圧迫が課題視されていたりと市場ニーズや市場規模拡大が見込まれる業界についても将来的に高年収が見込めます。
逆に、飲食や小売、介護業界のように構造的に儲からない業界だと、いくら希少性を上げる努力をしても高年収は目指せないと思います。
⇩は、業界ごとの平均給与をまとめていますので、参考になるかと思います。
https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/income/ranking/
自分が所属する業界は年収水準が高い業界じゃないよ…って焦った方、高年収は諦めなきゃいけないのかというと、そんなことはありません。新卒で社会に出た時点から年収水準が高い業界にいる必要はなくて、業界をまたいで必要とされる職種であれば、途中から転職で年収水準が高い業界に移ることも十分に可能です。
コーポレートの職種は、業界をまたいで必要とされる職種の典型例なので、年収水準の高い業界に転職することが比較的容易にできるので、年収水準が高い業界、今後成長が見込める業界に早めに移っておくことがオススメです。
希少性を上げていくこと(市場価値を高めていくこと)
3つ目は、希少性を高めていくこと(市場価値を高めていくこと)です。
ここでいう希少性は、市場において需要はあるけど供給が追いついていない職務領域において、一定水準以上の専門性を持っていること、と定義します。市場における需給バランスのなかで専門性を備えていることが大切です。
希少性を上げていくには大きく2パターンあります。
- 一つの分野を極めるスペシャリスト
- 複数の分野を掛け算し職域を拡げていくゼネラリスト
一つの分野を極めるスペシャリスト
これは特定の専門領域を極めていくという戦略です。
コーポレートの中だと、法務や経理、労務の職種に多く、また有資格者だとそれぞれ弁護士や会計士・税理士、社労士が多いイメージです。
このキャリアは、求められる要件が比較的明確でわかりやすいかと思いますし、しっかり経験・実績を積んでいくことで着実にキャリアアップが狙えるほか、専門性が高いので代替が効かないといったポジティブ要素が強いキャリアだと思います。
ただ、このキャリアを目指す場合、資格がないことで有資格者に比べて多くのタイミングでマイナスになります。入社時や転職時はもちろん昇進時の考課等で、圧倒的な実績を残さない限り、有資格者に比べて評価は劣ることは想定しておくべきです。また、自分のキャリアが特定の専門性に偏っているのでAIの進化等で需要がなくなったときに市場価値が暴落するリスクもあるかなと思います。
ぼく自身も、企業法務から社会人をスタートしたため、ある転職エージェントから⇩の図のように『企業法務の経験を活かして、年収水準が高く、かつ法務がより重要視される業界(不動産・医療・金融等)に転職し、法務のスペシャリストとして経験・実績を積むことで年収2,000万円を目指すルート』を提案され、一時期はこれを目指して不動産金融業界に入りました。
結果的に、IPO準備フェーズの企業からコーポレートの1人目としてオファーを受けたので翻意する形になりましたが、多くの専門家と関われるおもしろい仕事でした。
専門性を高めたい、知的好奇心を満たしていきたい、すでに資格を持っている・働きながら資格取得も目指していきたい、といった方には向いているルートかと思います。
複数の分野を掛け算し職域を拡げていくゼネラリスト
これは複数の専門性を掛け合わせて職域を拡大し、希少性を出す戦略です。なんでもいい感じにこなすポリバレントな役割を担うポジションのイメージです。
コーポレートの中だと、経営企画やファイナンス、IR等に多いイメージです。その人の能力やスキルによってはスペシャリスト職と兼務しているケースもあります。
専門性が低くていいわけで全くなく、特定の事象が起きたときに監査法人や税理士、弁護士、社労士といった専門家と会話ができる必要最低限の知識等をインプットしていたり、一定以上の実務経験だったりが求められますし、資格や専門性の高さというよりはバランス感覚や数字感覚、俯瞰力だったりが求められるポジションかと思います。スペシャリスト職が1つの領域で100点を目指すとしたら、ゼネラリストは主軸で80点、その周辺で及第点の60点を目指すようなイメージです。
また、公認会計士として上場企業の監査経験を活かしてIPO準備責任者としてIPOを2度経験した友人は、『IPOは日本では年間100件前後の企業しか達成することができない狭き門なので、東大理Ⅲに入るようなもの。だからこそ、IPO準備責任者としてIPOを達成することは評価を爆上げさせるのに一役買ってくれる』と言っています。
反面、個としての明確なバリューを打ち出せなかったり、都合のいい何でも屋になってしまったりしかねません。IPO準備責任者としてIPOを2度経験した友人に言わせると『社内外にわかりやすくアピールできる軸は持ちつつ周辺ポジションをこなしつつ、周りをうまく使うというような動きが必要で、さらに運が必要』ということなので、狙っていっても1人だけだと作り切れないという難易度はあるかと思います。
ぼくは1社目で東証1部の法務をメインに担当していましたが、その会社のマザーズ上場→1部鞍替えをリードしたCFOの直下で働いていて、仕事や考え方に直接かつ多数触れたことが大きく、経営企画の業務も与えてもらっていました。また、1on1や飲みの場などで以下のアドバイスをもらっていたことがかなり大きかったと思います。
ゼネラリストとして希少性を高めるキャリア戦略はこちら⇩
スタートアップの経営企画・財務・IPO準備責任者としての100日!
- 軸となる職域を持ちつつも職域を拡大すること
(ぼくの場合、企業法務だけでなく、経営企画とファイナンスに職域を拡げること) - マネジメントできるようになること
- リスクを取ってスタートアップで主要ポジションでIPOをけん引すること
また、転職エージェントからも、「藤原和博の必ず食える1%の人になる方法」を参考に、⇩の図のようなキャリアの考え方を示してもらいました。
個人スキルが複数領域にわたって必要で、うまく周りを使うバランスも取りつつ、運も引き寄せなきゃいけない、難易度高め・リスク高めのキャリアですが、絶対におもしろいキャリアだと思います。
まとめ~一朝一夕では到達できないことを理解する
本記事も最後までお読みいただきありがとうございました。
最後に、キャリアの構築は一朝一夕ではできない、ということを再認識しましょう。
日常の業務で、何かミスしたり、うまくいかないことがあったり、自分よりも優秀な人を見たりすると、自分には無理なんじゃないかと心が折れたりすると思いますが、そこで諦めてしまうとキャリアが続かなくなってしまいます。
転職エージェントが示したキャリアも、ぼくの恩師や会計士の友人のキャリアも、5~10年かかっています。そして、なので、一喜一憂せずに到達するまで続けるという意思も重要です。
皆さんが年収を上げる転職をするための参考になれば幸いです。